【露出の3要素】露出の「段」って何?

スポンサーリンク
基礎知識

露出の話をしているときに出てくる「絞りを1段絞る」とか「シャッター速度を1段遅くする」とか聞いたことありませんか?

この露出を表す単位「段」について解説してみたいと思います。

正直、一人で写真を撮っているときは意識しているわけではありませんが、誰かに説明するときなどは「共通言語」として便利になります。さらに、一度分かってしまえばマニュアルモードでの撮影がスムーズに行えるようになると思います。

露出の「段」とは何か

「露出の3要素」と「段」

露出の3要素である「絞り(F値)」「シャッタースピード」「ISO感度」それぞれについて、「段」を使うことがあります。言い方としては以下のようになります。

  • 絞り(F値):「1段絞る」「1段開ける」
  • シャッタースピード:「1段速くする」「1段遅くする」
  • ISO感度:「1段下げる」「1段上げる」

ちなみに、上のそれぞれの要素でどちら側が露出を明るくする方向に作用させるかわかりますか?答えは、それぞれ右側の青いマーカーの方が露出を明るくする方ですね。

露出の基本については、下のリンクの記事も参考にしてくださいね。

「段」と「光の量」の関係

「段」は露出のコントロールの時に使われる単位なので、当然イメージセンサー(撮像素子)が受光する「光の量」が変化します。

「プラス1段」にすると光の量が2倍になります。逆に「マイナス1段」にすると光の量が1/2になります。

つまり、絞りを「1段開け」れば、光の量は2倍となり明るくなって、絞りを「1段絞れ」ば光の量は1/2となって暗くなります。

シャッタースピードを「1段遅く」すれば、光の量は2倍となり明るくなって、シャッタースピードを「1段速く」すれば、光の量は1/2となって暗くなります。

ISO感度を「1段上げ」れば、光の量は2倍となり明るくなって、ISO感度を「1段下げ」れば、光の量は1/2となって暗くなります。

ちなみに「プラス2段」は、「1段(2倍)」さらに「1段(2倍)」なので4倍になります。もちろん「マイナス2段」は、「1段(1/2)」さらに「1段(1/2)」なので1/4になります。

「露出の3要素」と「段」の関係

絞り(F値)と「段」

絞り(F値)を1段ごとに羅列すると、下のようになります。

… F1 F1.4 F2 F2.8 F4 F5.6 F8.0 F11 F16 F22 …

絞り(F値)は数値が小さいほど光を多く取り込めるので明るくなります。なので、F1の方か明るくなり、F22の方が暗くなります。

F4を基準にして考えてみましょう。

F4から「1段絞る」というのは、F5.6にするということですね。

F4から「2段絞る」とどうなりますか?答えはF8にするということですね。

F4から「1段開ける」とどうなりますか?答えはF2.8にするということですね。

絞り(F値)の数値が不規則で分かりにくいように見えますが、実は2つに分解すれば簡単に覚えられますよ。それは上のF値の羅列を交互に分解すると「1、2、4、8、16」のように1から2倍ずつしているまとまりと、「1.4、2.8、5.6、11、22」のように1.4から2倍ずつしているまとまりに分けられます(5.6→11は2倍ではありませんが…)。覚えたい人は参考にしてください。

シャッタースピードと「段」

シャッタースピードを1段ごとに羅列すると、下のようになります。

…1、0.5、1/4、1/8、1/15、1/30、1/60、1/125、1/250、1/500、1/1000、1/2000、1/4000…

シャッタースピードは数値が大きいほど光を取り込む時間が長いので明るくなります。なので、上の羅列では1秒の方が明るくなり、1/4000秒の方が暗くなります。

1/30秒を基準にして考えてみましょう。

1/30秒から「1段遅くする」というのは、1/15秒にするということですね。

1/30秒から「2段遅くする」とどうなりますか?答えは1/8秒にするということですね。

1/30秒から「1秒早くする」とどうなりますか?答えは1/60秒にするということですね。

シャッタースピードの数値も、一部例外はありますが、1段ごとに分母が2倍ずつになっているのが分かります。

ISO感度と「段」

ISO感度を1段ごとに羅列すると、下のようになります。

… ISO 100、ISO 200、ISO 400、ISO 800、ISO 1600、ISO 3200、ISO 6400、ISO 12800 …

ISO感度は数値が大きいほど、光をより敏感に受け取るので明るくなります。なので、上の羅列では、ISO12800の方が明るくなり、ISO100の方が暗くなります。

ISO400を基準にして考えてみましょう。

ISO400から「1段上げる」というのは、ISO800にするということですね。

ISO400から「2段上げる」とどうなりますか?答えはISO1600にするということですね。

ISO400から「1段下げる」とどうなりますか?答えはISO200にするということですね。

ISO感度の数値も、1段ごとに2倍になっているのが分かります。

「露出の3要素」を合わせて考える

さて、3要素のそれぞれについて理解ができたら、次は3要素を合わせて考えてみましょう。でも難しいことではありません。単純に足し算・引き算で考えればいいのです。では具体的に見てみましょう。

設例:「F4、シャッタースピード1/125、ISO100」から、絞りをF8に変更した場合、シャッタースピードとISO感度をどのように変更すれば、同じ露出が得られますか?

まず、絞りがどうなったのか考えると、「F4→F5.6→F8」になっているので「2段絞っている」ということです。絞っているということは露出は暗くなっているのでここでは(-2)としておきましょう。

この「2段暗くなった」分をシャッタースピードとISO感度で明るさを補わなければなりません。

解答例1:シャッタースピードだけで2段分を補おうとすると「1/125→1/60→1/30」となり、光を多く取り込めるようになります。これで(+2)です。絞り「F4→F5.6→F8」の(-2)と相殺して±0となります。つまり「F8、シャッタースピード1/30、ISO100」で同じ露出となります。

解答例2:ISO感度だけで2段分を補おうとすると「ISO100→ISO200→ISO400」となり、光を多く取り込めるようになります。これで(+2)です。絞り「F4→F5.6→F8」の(-2)と相殺して±0となります。つまり「F8、シャッタースピード1/125、ISO400」で同じ露出となります。

解答例3:シャッタースピードとISO感度の両方で補うこともできます。シャッタースピードを「1/125→1/60」として(+1)、ISO感度を「ISO100→ISO200」として(+1)です。絞り「F4→F5.6→F8」の(-2)と相殺して±0となります。つまり「F8、シャッタースピード1/60、ISO200)で同じ露出となります。

この方法を使えば、露出の3要素を自由自在に設定することができます。

例えば、絞りをどうしてもF1.8で撮りたいけど、3段分露出オーバーになってしまう。それなら、シャッタースピードとISO感度で3段分の露出を抑えよう!となるわけです。

他にも、シャッタースピード1/4000で撮りたいけど、2段分露出アンダーになってしまう。それなら、絞り(F値)とISO感度で2段分の露出を稼ごう!となるわけです。

実際の設定は「1段」ずつだけではない

実際にカメラの設定を見てみると、これまで見てきたような1段ごとではなく、もっと細かく設定できるようになっていることがあります。

おそらく1/3段ずつ設定できるカメラが多いのではないでしょうか。カメラによっては「1段ごと」「1/2段ごと」「1/3段ごと」に設定を切り替えられるものもあるようです。

例えば、絞り(F値)を1/3段ずつ羅列すると、下のようになります。

… F1、F1.1、F1.2、F1.4、F1.6、F1.8、F2、F2.2、F2.5、F2.8、F3.2、F3.5、F4、F4.5、F5、F5.6、F6.3、F7.1、F8、F9、F10、F11、F13、F14、F16、F18、F20、F22 …

1つ刻むごとに1/3段ずつ変わるので3つ刻めば1段分変えることができます。

シャッタースピードやISO感度についても同様ですので、基本さえ押さえておけば難しくないのではないでしょうか。

まとめ

今回は文字ばっかりでしたが、この記事を読みながら実際にカメラの設定を変えて試してみてください。その際にはぜひマニュアルモードで試してみてください。「あぁ~なるほど!」と納得してもらえると思います。

絞り(F値)、シャッタースピード、ISO感度の組み合わせを自由に設定できるので、自分の撮りたい写真を表現しやすくなりますよ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました